エゾゼミの羽化

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長野県といえば山。
今回宿泊している地は山の上ではありませんが、標高はなかなかの高さです。
今頃は茨城でもうるさくセミ達が大合唱している頃でしょう。
東京ではもしかしたら北上したクマゼミの声が聞こえているかもしれません。

日本人にとってセミは夏の風物詩ですが、どんなサウンドが聞こえてくるかは地域によって違うようです。
例えば関東ではミンミンゼミは都市部から山までどこにでもいますが、
西の方ではミンミンゼミは局地的であるといわれています。
では長野ではどうなのか…。
よく聞いていると、平地の住民には聞きなれないセミの声がします。
今回聞こえたのは"エゾゼミ"の声でした。

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▲エゾゼミ幼虫(2010.7.24,長野県)

ちょうど宿にセミの幼虫を持ってきてくれた人がいたので羽化を観察しました。
エゾゼミの幼虫は初めて見ましたが、黒っぽくてゴツイ印象です。

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▲ エゾゼミの羽化。左が18:57、右は21:12に撮影(2010.7.24,長野県)

セミの幼虫は美味しい(!)という話もありますが、
ここは大人しく羽化を見るために網戸に止まらせました。
夕飯を終えてしばらくした頃、黒い殻をやぶって白い成虫が姿を見せました。
だんだんと羽を伸ばし、寝る頃にはピンと羽が伸びきっていました。
こういう羽化写真は、色の落ち着いた成虫の写真があってこそ完成なのですが、
自分が翌朝早くに起きれなかったせいで写真を撮れませんでした…。
今頃長野の森の中でギーギーと鳴いて、山地の夏を演出していることでしょう。

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擬死の達人

昆虫には『死んだふり』をするものが沢山います。
例えばクワガタムシ。
採集中にポトッと落ちてきたものや、飼育中に触ってみたものなど、脚を縮めてうずくまるものがよく『死んだふり』と呼ばれます。
しかし、少しでも慣れた人ならば「あっ!こいつ死んでる!」と騙される人は少ないはずです。

脚を縮めた姿は不自然だし、グッタリさも足りないと思うのです。

しかし、その道の達人が存在するらしく、今日は虫に騙されてしまいました。
その虫の名はクロシデムシと言い、大型で強靭なシデムシの一種です。
実は今長野に来ているのですが、観光目的でも採集目的でもありません。
生態学の実習で標識再捕獲や解析などの練習に来ているのです。
主にゴミムシなんかを練習台にしているのですが、それを捕るためのベイトトラップに今日はクロシデムシが来たということです。

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▲ グッタリしたクロシデムシ(2010.7.24)

…取り出してみると動かないしグッタリしているしで、「あぁ~、これは死んでるわ~。」
と間違いなく死んでいると思っていました。
油断したその時!
『達人』は突然動き出したかと思うとその強靭なアゴで手を噛んでくる始末。
あわてて近くに放り投げてしまいました。
シデムシが死んだふりをするイメージもなかったので完全に騙されてしまいました。

よく考えたらクワガタの『死んだふり』は木から落下するものであって、元々地上徘徊性のシデムシにとっては脚を縮めるだけの擬死は意味がないのかもしれません。
そういえば、シデムシの天敵ってどのような生物なのでしょうか?

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さて、歯切れは悪いですが、長旅最初の6日間は長野からお送りしました。
あまり自由な時間はないのですが、更新できたら更新します。

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旅の前に....

7月20日。
本格的な夏休みシーズンとなって今日も夏空が広がっていました。
実は明日から3週間に及ぶ長旅が始まります。
午前中に残った仕事を済ませ、午後からは7月最後の茨城採集へと車を出しました。
目指したのは筑波山系の某所。
事前に仕掛けておいたバナナを昼夜1回ずつ見てまわり、その間は同行の友達とのんびり過ごしました。
昼間のトラップにはアオカナブンやムラサキツヤハナムグリが。
夜には65mmを超えるミヤマクワガタを採集。ハナムグリ好きとしては、本土で初めてその姿を見たムラサキツヤが一番うれしいところです。
ハナムグリ類はノリウツギには集まっていなかったので仕掛けた効果がありました。

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▲ 採集されたムラサキツヤハナムグリとミヤマクワガタ(2010.7.20,茨城県)

「さらば茨城!」
眼下に広がる夕方の町並もしばらくお別れです。

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▲ 夜を迎えつつある茨城県

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GWの山地行

GW3日目。
朝に東京を出発して友の待つ茨城へ。
渋滞のせいで3時間もの孤独な運転を楽しんでしまいました…。
そんなことはともかく、今回のGWのメインは群馬方面への採集行でした。
目指すは標高1500m以上の某所。
狙うは未だ見ぬツヤハダクワガタです。

今回のことは改めて採集記を書くつもりなので割愛しますが、
ついに人生初のツヤハダクワガタをゲットしてしまいました!
「目標通りのものが採れるのは不吉すぎる!」と序盤の運の良さが不安でしたが、無事に茨城に帰ってこれて安心しています。

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▲ ツヤハダクワガタ(2010.5.4,群馬県)

クワガタ離れしたフォルムが独特なツヤハダクワガタ。
雄の大あごには噂の(?)黄色の毛が。
幼虫・成虫ともに1つの材から出たのですが、圧倒的に幼虫が多く見られました。
出した幼虫は以前のコルリよろしく、母校の恒温室で羽化させてみたいと思います。

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▲ ツヤハダクワガタの幼虫(2010.5.4,群馬県)

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新型インフルエンザによる強制連休!

シルバーウィークもあっという間でした!と挨拶をするつもりだったのですが・・・。
現在"強制連休"によってまだ学校に行けない日が続いています。
ようは出校停止なのですが、大学に行ってはいけないといえば、今流行りのアレ。
つまり新型インフルエンザにかかってしまったのです…(汗

ちなみに発症したのは長野の山の中でして、泊まりがけで友達と今期最後のクワガタ採集に来ていた時でした^^;
車で寝ている時、「何か熱っぽいなー」と思っていると、ふと連休初日のことが頭をよぎりました。
久しぶりに来ていた高校の生物部で後輩が一人体調不良を訴えていたのです。
メールで聞いてみると「新型インフルエンザでした。」の返事(汗
その瞬間、新型を確信しました。

まぁ、帰りは栄養剤でだましだまし帰ってきたのですが、翌日病院行ったら「インフル陽性ですね~。」とのお言葉。
予想通りでしたが、結局木曜と金曜は学校は休みになってしまいました。

勉強遅れてしまったんじゃないかと心配ですね~…。
というか、それ以上にせっかくヒメオオ狙いで高い山に行ったのに新型を発症するなんて…!
今回の1泊2日の採集は強力なネタ採集となってしまいました。
寝袋忘れたり、車のキーを落としたり、新型だったり…
今度ちゃんとした採集記でも書こうかなと思います。それでは。

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ルリクワガタ属の産卵痕(?)(2009.9.22,埼玉県)

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強行!筑波山2009・初秋

この日は以前からの計画通り筑波山に行ってきました。
交通手段は自転車。供はカズンさん…、目的はミカドミンミンです!

ミカドミンミンというのは、全身緑色の、いわば色違いのミンミンゼミのこと。
筑波山付近はその出現率の高い地域の一つであるらしいのです。
知る人ぞ知る?面白昆虫ではないでしょうか。茨城に来て筑波山に登らないのも勿体ないですから、二重の目的をもっての出撃です!

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今年は残暑も穏やかで、早くも秋が色濃くなってきています。茨城でも稲が実りの季節を迎えており、道の両側は黄色一色…。
筑波山を背景に、東京の宅地では見られない光景が何だか嬉しくなります。

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そのような黄金色の田んぼを抜けて、あと少しで登山口という時でした。目の前を大きなナガサキアゲハが横切り、花に止まっていました。少し前まで全然見られなかったナガサキアゲハですが、今年は関東でもきわめてよく出くわします。
そんなナガサキが、大きな羽をひらひらさせて花から花へと移っていたわけですが、写真を撮っていたところ、急にバタバタ!!と羽音をたてました。何だと思ってみてみると、地上4mはあろうかという花にカマキリがいたのです。
まさに一瞬。巨体が捕まる瞬間を目にしました。
カマキリは結構小柄のようなのですが、ナガサキは逃げることもできず、その羽の破片が舞い落ちてきました。
目の前で繰り広げられた、ちょっとした自然の営みでした。

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ハラビロカマキリに捕えられたナガサキアゲハ(2009.9.6,茨城県)

さて、そこから自転車で急な坂を登ることしばらく…、筑波神社に到着しました。この辺りからミカドミンミンがいるらしいのですが、落ちているミンミンゼミは普通の色。
そう簡単に捕まるものではないようです。
麓には時期が微妙とはいえミンミンゼミが鳴いていましたが、とりあえず山に入ってみることにしました。
登山道を登っていくと夏の終わりを告げるツクツクボウシばかりが目立ちます。
ミンミンゼミの声はぱったりと途絶え、ごく稀にエゾゼミの声が聞こえるくらいです。
ちなみに初めて筑波のエゾゼミの存在を確認したのですが、姿までは見られず…。
そのうちに、特別保護地区に入ってしまったので採集も断念してしまいました。
さて、ここからは登山のための徒歩が続きますが、
ここで思ったのは標高の高い場所ではもうセミが鳴いていないことでした。
上の方ではもう気温が低すぎるのかもしれません。

男体山を経て女体山へ…。眺めはとても良く、関東平野の地平線や霞ヶ浦がよく見えました。以前、冬の新宿の高層ビルから筑波山を見たことがあるので、冬の澄んだ空ならばもっと眺めが良いに違いないです。
とは云いつつも、今日もとても澄んだ空。
頂上付近ではスミナガシが飛んでいたのですが、その背景はどこか秋空でした。

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左:頂上のノシメトンボ 右:スミナガシ(2009.9.6,茨城県)

登り始めが遅かったので、山を下り終えた頃にはもうすっかり夕方に!
ただ、麓の川ではヤンマ類が多数飛んでおり、ルリボシヤンマと思われる個体を捕まえました。トンボを注視するようになったのは最近なので、ルリボシヤンマとオオルリボシヤンマの違いがよくわからないのですが、 まぁそんな感じかなと^^;
茶色い体がちょっと新鮮でした。

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ルリボシヤンマ(?) (2009.9.6,茨城県)

さて、トンボともおさらばすると、もう太陽が沈みかけているのに気付きました。目的のセミは全然ダメな結果でしたが、普通に登山が楽しかった1日でした。しかし、ミカドミンミンの失敗はなかなか悔しいもの…、来年こそミカドミンミンをこの目で見ようとここに宣言しておきます(笑

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合宿2009 -日光編-

今夏最後の合宿も終わってしまいました。たび重なる合宿のおかげで、貯金は0になり、親からの借金も増えてしまいましたが、全てそれなりのものでした。

最後の合宿はサークルの旅行で日光へ。日光に行ったのは初めてです。今回は虫目的の旅行ではないので、普通に東照宮に行ったりと久々の観光を楽しみました。

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左:日光東照宮 右:華厳の滝

ただ、多少の空き時間は虫を探す方向に足が動いてしまうので、辺りの木や街灯を見てきてしまいました(笑 写真の撮れた虫をちょっと載せておきます。

さて、日光はかなりの高地でもあるので、アキアカネが半端なく多かったです。アキアカネは夏の間を高地で過ごすという、移動性の高い昆虫。日光はそうした"避暑地"の1つであるようです。そんな彼らは、秋の訪れとともに平地の産卵場所に向けて飛んでいくわけですが、それももうすぐの事かもしれません。

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左:アキアカネ 右:ナツアカネ(2009.8.24,栃木県)

ある場所ではヤナギが多く生えていたので、何かクワガタが来ているのではないかと思って探していました。結局、何も見つからなかったのですが、たまたまナミオトシブミが葉を巻いているところに出くわしました。オトシブミが卵を産むために作る葉のゆりかご。その制作現場でした。ナミオトシブミは何気に初めて見る種類なので、これが一番の収穫だったかもしれません^^;

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写真:葉に切り込みを入れていくナミオトシブミ(2009.8.25,栃木県)

おまけで、街灯採集でアカアシとミヤマの♀が1匹ずつ採れました。下見もなしだったので、採れただけラッキー?です!それにしても、肌寒いくらいの気温が続いていて、もう夏が終わるなーと思わされてしまいます…。夏休みもあと少し、何か面白いことがあると良いです。

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アカアシクワガタ(2009.8.24,栃木県)

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合宿2009 -長野編-

今度は大学の研究室の調査に付随して長野に行ってきました。先輩の研究の手伝いでずっとトンボを追い続けたり、はたまたトラップ用の穴を掘ったり…。さらには、東京長野間の交通をすべて各駅停車にしたために腰が疲れてしまいました^^;

(片道7時間はやはりキツイです!)

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左:オオウラギンスジヒョウモン? 右:イカリモンガ(2009.8.20,長野県)

 長野では、針葉樹の人工林の中や林縁部で、研究材料のノシメトンボを追っていました。よく飛んでいたのは大型のヒョウモンチョウの仲間。今手元に図鑑が無いので自信はありませんが、おそらくオオウラギンスジヒョウモンだと思います。同種はもちろん、アゲハ類までも追尾している姿がよく見られました。

よく見られたのがもう1種。林内の下草をかきわけた時に、チラチラと飛んでいたのがイカリモンガでした。どう見ても蝶に見えるイカリモンガですが、昼間飛ぶガの代表格。こじんまりしていて、結構好きな種類です。

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ミヤマカラスアゲハ(2009.8.20,長野県)

こちらは帰り際に見たミヤマカラスアゲハ。緑色に輝いた羽が素晴らしかったです!ちょっと近づくとすぐに飛んで行ってしまいましたが、写真が撮れていてよかったです。最近、カメラがほぼ壊れていまして、シャッター速度の変更も10回に9回はできない始末…。ズームボタンも壊れ、そろそろ買い替え時でしょうか。。。

お金を貯めて、一眼レフを買いたいです。

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コルリ求めてルリ拾う…?

5月4日。ゴールデンウィークも半ばの今日、奥多摩方面に採集に行きました。

同行は今朝到着したカズンさんと、両親と4人。車の練習を兼ねて…という事だったので、目的地到着後はカズンさんと二人だけでした。そんな今回の目標はコルリクワガタ。若干時期が早いらしいですが、この季節の山地は初めてなので、採れなくても何かいるだろうと期待していました。

さて、林道を徒歩で少しずつ登っていくと、いたる所でサカハチョウが飛んでいます。これでもか、というくらいサカハチョウばかりでした。

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ところで、コルリと言えばブナなどの新芽に集まる事が知られていますが、コルリコルリと言いつつ、どのくらいの新芽が良いか詳しく調べていませんでした…。これブナ?イヌブナ?何?といった感じでした。しかも挙句の果てに何も見つからず、仕方がないので、折り返したのちは朽木探しに方針を転換。沢に下りてみました。乾燥した朽木が多いなか、一つ良さそうな朽木を発見。産卵マークもありました。自分は山地の材割は経験がないので、アドバイスを受けつつ削っていくと…。

ルリのバラバラ死体を発見!

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左:産卵マーク 右:出てきた死体(2009.5.4.東京都) 

死体とはいえ、これが人生初のルリ系でした。一瞬、自分でやってしまったのかと思いましたが、そうではないようでした。もし生きていてくれたら…と思ってしまいます。そしてその後、幼虫が出てきたものの成虫はでず…。他の朽木も産卵マークだけで食痕も見つかりませんでした。柔らかい材を好むそうですが、何とも言えません。

結局、何度も沢に下りた疲れが出て林道をトボトボと歩いていると、「ルリ!ルリ!」と大きな声が!あわてて振り向くと、近くにあった大きな朽木にルリクワが・・・・。

新芽でも材割でもなく、まさか拾う事になるとは…。しかし、初めて見る成虫でした。何とか目標を達成した感じがします。その時は大喜びで見ていましたが、今思うと、こいつは何という種類なのでしょうか。普通のルリクワガタっぽい気がするのですが、今現在調べているところです。

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追記:調べて貰ったところ、トウカイコルリクワガタとの事でした。案外コルリだったという結果に何だか微妙な心境です^^;

コルリだったらやっぱり新芽。今度は新芽で見てみたいです。

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長野編④-ヘイケボタル-

もう帰ってきてから一週間以上も経ちますが、今日も長野編です。

夜。樹液のある林を目指して林道を登っていると、時折、まばゆい光を目にしました。今年は東京では見ていないので、久々のホタルでした。後輩達も初めて見たという人も多く、自分自身、まだ数回しか見た事がありません。

光ってくれるからこそ、網で捕らえるのは簡単なホタル。あまり見分け方などは詳しくはありませんが、おそらくヘイケボタルかと思います。単独でゆったりと光っていました。

「あとで部屋で見よう?」といった感じでビンに納めたのですが、発光は止みません。ちょうど良いのでシャッターを30秒間開けて蛍を撮影してみました。よく図鑑には野外での発光写真がありますが、外では全然ピントが合わず・・・。ビンの中でしか撮れませんでした。

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ホタルの光

後日、図鑑を見ていると「ホタルの産卵にはヤナギゴケ科の○○ゴケを用意する・・・」と書いてったので、「何だそのコケは・・・!」とその図鑑の想定する読者のレベルが高すぎるのではないかと思っていました。が、何やら入れ物用のペットボトルに卵のようなモノが・・・。

いや、ホタルではないかもしれませんが、ホタルしか入っていなかったボトルなので・・・。

とりあえず今管理中です。。

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左:何かの卵 右:ヘイケボタル(?)の成虫

そういえば、ホタルは甲虫の仲間であるとか。結構柔らかそうなので意外です。

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