河川敷を訪ねて・・・①

レポート続きの9月も終わり、久々に昆虫採集に出掛けてきました。
後輩とともに向かったのは栃木の某河川敷。
今回の目的はツマグロキチョウ&カワラバッタです。
ツマグロキチョウはそれなりに珍しい虫ですが、食草があるところでは結構な数がいるという情報をもとに今回のメインに据えてみました。

茨城から車を走らせること1時間ほどで、隣県・栃木の河川敷にやってきました。
しかし!正確なポイントなどは知るよしもないので、とりあえず適当な場所に駐車。
降りると、モンシロチョウ他、白や黄色の蝶が田んぼの畦を乱舞していました。
お目当てのツマグロキチョウとはどんなものなのか…。
見たことのない蝶なので、想像もつきません。
2、3匹の黄色い蝶を捕まえてみても全部がキタキチョウでした。

まぁ、そんな簡単にはいかないか~と、
バーベキューをしている人を横目に見ながら、何の変哲もない河川敷を歩き始めた途端でした。
ひときわ小さくて、地表すれすれを飛ぶ怪しいキチョウを発見!
「こいつはただのキチョウじゃない!」
確信をもとにネットに入れると…
先のとがった羽、裏面に入る模様…!これぞまさしくツマグロキチョウでした。
到着早々初めて見る蝶と出会えてテンションも上がります。

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▲枯草に止まるツマグロキチョウ(2010.10.3,栃木県)

さて、よく周りを見渡してみると、同じように地表スレスレを飛ぶ黄色い蝶がちらほらいました。
地面や草によく止まるのはほとんどツマグロで、普通のキチョウとはちょっと違った飛び方をしているようです。
人気のない河川敷に移動すると、そこにも結構な数がいて、中には交尾中のものも見られました。
久々にパシャパシャと夢中でシャッターを切りました。

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石ばかりの河原を歩くと黒いものが飛び立つのが見えました。
…なんとサブ目標のカワラバッタではないですか!
飛翔した瞬間に見える後 翅の青い模様がとても綺麗です。
人に敏感ですが、ほふく前進でゆっくり近づけば何とか逃げない程度だったので、撮影も完了…!
昼飯前に目標を達成してしまう幸先の良いスタートです。
後輩曰く、河川敷は場所によってはシジミチョウ系も面白いとのことなので、コンビニによってから別の河川敷も調べてみることにしました…
( その②へ続く)

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▲河原に適応した保護色を持つカワラバッタ(2010.10.3,栃木県)

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エゾゼミの羽化

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長野県といえば山。
今回宿泊している地は山の上ではありませんが、標高はなかなかの高さです。
今頃は茨城でもうるさくセミ達が大合唱している頃でしょう。
東京ではもしかしたら北上したクマゼミの声が聞こえているかもしれません。

日本人にとってセミは夏の風物詩ですが、どんなサウンドが聞こえてくるかは地域によって違うようです。
例えば関東ではミンミンゼミは都市部から山までどこにでもいますが、
西の方ではミンミンゼミは局地的であるといわれています。
では長野ではどうなのか…。
よく聞いていると、平地の住民には聞きなれないセミの声がします。
今回聞こえたのは"エゾゼミ"の声でした。

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▲エゾゼミ幼虫(2010.7.24,長野県)

ちょうど宿にセミの幼虫を持ってきてくれた人がいたので羽化を観察しました。
エゾゼミの幼虫は初めて見ましたが、黒っぽくてゴツイ印象です。

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▲ エゾゼミの羽化。左が18:57、右は21:12に撮影(2010.7.24,長野県)

セミの幼虫は美味しい(!)という話もありますが、
ここは大人しく羽化を見るために網戸に止まらせました。
夕飯を終えてしばらくした頃、黒い殻をやぶって白い成虫が姿を見せました。
だんだんと羽を伸ばし、寝る頃にはピンと羽が伸びきっていました。
こういう羽化写真は、色の落ち着いた成虫の写真があってこそ完成なのですが、
自分が翌朝早くに起きれなかったせいで写真を撮れませんでした…。
今頃長野の森の中でギーギーと鳴いて、山地の夏を演出していることでしょう。

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擬死の達人

昆虫には『死んだふり』をするものが沢山います。
例えばクワガタムシ。
採集中にポトッと落ちてきたものや、飼育中に触ってみたものなど、脚を縮めてうずくまるものがよく『死んだふり』と呼ばれます。
しかし、少しでも慣れた人ならば「あっ!こいつ死んでる!」と騙される人は少ないはずです。

脚を縮めた姿は不自然だし、グッタリさも足りないと思うのです。

しかし、その道の達人が存在するらしく、今日は虫に騙されてしまいました。
その虫の名はクロシデムシと言い、大型で強靭なシデムシの一種です。
実は今長野に来ているのですが、観光目的でも採集目的でもありません。
生態学の実習で標識再捕獲や解析などの練習に来ているのです。
主にゴミムシなんかを練習台にしているのですが、それを捕るためのベイトトラップに今日はクロシデムシが来たということです。

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▲ グッタリしたクロシデムシ(2010.7.24)

…取り出してみると動かないしグッタリしているしで、「あぁ~、これは死んでるわ~。」
と間違いなく死んでいると思っていました。
油断したその時!
『達人』は突然動き出したかと思うとその強靭なアゴで手を噛んでくる始末。
あわてて近くに放り投げてしまいました。
シデムシが死んだふりをするイメージもなかったので完全に騙されてしまいました。

よく考えたらクワガタの『死んだふり』は木から落下するものであって、元々地上徘徊性のシデムシにとっては脚を縮めるだけの擬死は意味がないのかもしれません。
そういえば、シデムシの天敵ってどのような生物なのでしょうか?

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さて、歯切れは悪いですが、長旅最初の6日間は長野からお送りしました。
あまり自由な時間はないのですが、更新できたら更新します。

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旅の前に....

7月20日。
本格的な夏休みシーズンとなって今日も夏空が広がっていました。
実は明日から3週間に及ぶ長旅が始まります。
午前中に残った仕事を済ませ、午後からは7月最後の茨城採集へと車を出しました。
目指したのは筑波山系の某所。
事前に仕掛けておいたバナナを昼夜1回ずつ見てまわり、その間は同行の友達とのんびり過ごしました。
昼間のトラップにはアオカナブンやムラサキツヤハナムグリが。
夜には65mmを超えるミヤマクワガタを採集。ハナムグリ好きとしては、本土で初めてその姿を見たムラサキツヤが一番うれしいところです。
ハナムグリ類はノリウツギには集まっていなかったので仕掛けた効果がありました。

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▲ 採集されたムラサキツヤハナムグリとミヤマクワガタ(2010.7.20,茨城県)

「さらば茨城!」
眼下に広がる夕方の町並もしばらくお別れです。

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▲ 夜を迎えつつある茨城県

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街灯に集まるカミキリムシ

夏になると夜の街灯が賑やかさを増します。
といっても、繁華街の街灯ではなく、どちらかといえば山の街灯のことです。
街灯に集まるガ・甲虫・カメムシ…。それを狙う鳥や虫屋さんなどなど。

大学にあるいつもの街灯も大型種を含めて様々な昆虫が沢山来ておりました。
夏本番を迎えてとグッと数が増えたようです。
今日は妙にカミキリが目立ち、ミヤマカミキリ・クワカミキリ・アオスジカミキリと大型のものもちらちらと見られました。

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▲ 街灯に来たアオスジカミキリ(左)とミヤマカミキリ(右)(2010.7.17,茨城県)

りだったので、身近なところにいたのが意外でした。
この日は数も少なくなかったので結構いるのかもしれません。
ネムノキを食害するらしいですから、幼虫の食べ物もそこそこあると思います。
ちなみにフラッシュで焚いたら、もともとあまり青くない『アオスジ』がさらに黒っぽくなってしまいました。
なかなか派手な模様のカミキリムシです。

ところで、この日は園芸部の集まりがありました。
機会あって途中で抜けて街灯を見に行ったので帰りにミヤマカミキリを持って帰りました。
すると「格好良い!」「やめろ!近づけるな!」と、意見が二分…。
カミキリムシは好みの分かれる虫だなぁとつくづく思いました。
自分もアゴが格好良いと思いますが、たしかに体に止まったら嫌な気がします^^;

そんなこんなで園芸部の集まりに帰還したのですが、遅くまで残った男子だけで水鉄砲で遊んだりしました。
先輩も同級生も翌日からほとんど免許合宿に出てしまうので、園芸部員とは実質しばしの別れとなります。
そのせいか帰り道ではとても寂しい気持ちに襲われました。
何だかんだで一人暮らしはメンタル面が試されます。。

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アオオビハエトリの食事

昆虫が見当たらない…!
そう思った時にはしゃがみ込むことにしています。
するとパッと見えてくるのが、表情豊かなハエトリグモの生活です。
まだまだ勉強中なハエトリグモですが、これを知るきっかけとなった先輩や同級生には感謝をしなければなりません。
相当に面白いと思います。

この間はジャガイモの葉の上にいたアオオビハエトリを写真に撮りました。
色々なものを食べるハエトリグモですが、アオオビだけは十中八九小さなアリを咥えています。
そして脚を上げていつものポーズ。
新しいデジカメの練習台になってもらいました。

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「おれのメシだ!」と言っているかの如く威嚇してきます。
ハエトリグモは像を結べるほど眼が良いらしく、それ故かよく目が合います。
それでもずっと撮っていると…
ポロリ

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▲ アオオビハエトリ(2010.6.3,茨城県)

「あっ・・・」
ちょっと間抜けに見えます(笑)
この後一目散に逃亡してしまいましたが、写真を撮れたので良しとしましょう。
それにしても、こんなアリ、ジャガイモの上には見当たりません。
一体どこで捕まえたやら。
アリの種類により好みはあるのかも、調べてみたいところです。

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久々の樹液

先日適当に自転車を走らせているとしたたる樹液を2つ見つけました。
「これはこれは…」
…なかなか良い樹液です。
サトキマダラヒカゲの飛び回るクヌギにはメクレも多く、東京だったらヒラタが採れそうな雰囲気です。
ところで、家の周囲は妙に樹液が少ないのです。
せっかく東京を出てきたというのに、乾燥した森ばかりでちょっと残念でした。
今回の木はそこそこ家に近いので、今年は何か採れるかもと期待しています^^

そういえば、外来種・アカボシゴマダラが神奈川を発ってはや数年。
すでに守谷まで来ているらしいと聞いたので、今年あたりにはこの樹液で見てしまうやもしれません。

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▲ コクワガタ雄(左)と樹液に来た虫(右)(2010.6.3,茨城県)

この日は大きなコクワガタがメクレの中に潜んでおりました。
立派な大あごを振りかざして威嚇中の彼…
4cmは超えているようで、ここまで来ると一瞬、ヒラタか!と思わされます。

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動き出した巨虫

夕暮れに大学構内を自転車で走っていると、もうミズキやそれ以外の木の花が咲いているのが目に入りました。
この間まで雪が降ったりしていたような…と思うのですが、初夏の到来はあっという間です。
一瞬、オレンジ色の物体が花にぶら下がっていたように見えたのですが、目が少し悪くなってしまったもので、一瞬スルーしかけました。
しかし、絶対何かいたと思って花の場所に戻ると、そこにはやはりというか、オレンジ色をした巨大な虫が付いていました。

巨大な虫というのは、世界最大のスズメバチこと、オオスズメバチのことです。
もう何週間か前から飛んでいるのを見かけはしていましたが、カメラに収めたのは今年では初でした。
むしゃむしゃと何かを噛んでいたので、何かを捕まえたのかもしれません。
この時期のスズメバチは特に危険なことはなく、餌を食べていた今回はいくら近寄っても何の反応もしてくれませんでした。

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▲ オオスズメバチ(2010.5.16,茨城県)

それにしても、厳つい体つきがつくづく凄みのある虫だと思います。
樹液場で再会する日も近そうです。

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春にだけ…

今年になって見つけた河川敷のハルジオン群落…
白い蝶たちがたくさん飛んでいる群落です。
近くには彼らの食草であるアブラナやマメ科植物がたくさん生えているのですが、蜜源としてはハルジオンやその他の草花も人気が高いようです。
ハルジオンの周りを飛び回るシロチョウの仲間は決して1種類ではなく、
よく見れば、モンシロチョウ・スジグロシロチョウ・モンキチョウとさまざまな種類がいるのがわかります。
しかし、この日一番多かったのは断然ツマキチョウでした。
ツマキチョウは体つきがモンシロチョウよりも華奢で、直線的に飛ぶ姿が遠くからでも見てわかります。
この蝶は年1化といって、4、5月の"春"にしか姿を現しません。
ちなみにツマキチョウは雄と雌で模様の色が違うので、簡単に雌雄を見分けることができます。
ハルジオンの周辺で多かったのは、羽先が黄色の雄ばかり。
雌は15頭に1頭くらいしか見かけませんでした。
雌は産卵にいそしんでいるのか、それとも他の事情があるのか。
それについてはわかりませんが、老いた個体が多く、ツマキチョウもそろそろ見おさめのようです。

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▲ ツマキチョウの雄(左) と雌(2010.5.10,15,茨城県)

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